2026年度改定に向けた課題整理「賃上げ対応その2」
2026/01/14
今回は、2026年1月14日開催の中医協総会において示された「賃上げ対応その2」についてまとめられた課題・評価の方向性を整理していきます。
■ 賃上げ対応その2
▼2026年度改定に向けた方針(大臣折衝事項等)
【目標設定】 2026・2027年度において、それぞれ+3.2%(看護補助者・事務職員は+5.7%)のベースアップ実現を支援する方針。
【実効性の確保】 40歳未満の勤務医師や事務職員など、幅広い職種で確実に賃上げが行われるよう、実績を迅速かつ詳細に把握する仕組みを構築。
【未取得機関への配慮】 特に診療所においてベースアップ評価料(Ⅰ)の未取得(約6割)が多いことを踏まえ、既取得先が不利益にならないよう取得時期によって評価に差を設けるなどの対応も検討。
▼診療報酬上の評価方法の2つの選択
【医療機関ごとの実績に基づく評価(ベースアップ評価料など)】 給与総額や賃金改善額そのものを評価の基礎とするため、非常に正確な評価が可能。その反面、算出に多大な手間を要し、事務負担が大きくなる。【基本診療料等への上乗せ(初再診料・入院基本料の引き上げなど)】医療機関の事務負担は小さい。しかし、医療機関の特性(配置人数や人件費率の違い)により、実際のコストと補填額の間にばらつきが生じやすい課題がある。
▼事務負担の軽減と簡素化
【届出の簡素化】 小規模な医療機関では事務職員が不足しているため、届出書類の作成が大きな負担となっている。必要最小限の項目に絞り、事後調査で代替するなどの検討が必要。
【評価料の統合】 入院料に係る「看護職員処遇改善評価料」と「ベースアップ評価料」を統合し、算出方法や施設基準をシンプルにするべきとの意見があり。
【計算の自動化・簡略化】 個別の精緻な算出に代わり、社会保険収入に一定割合を乗じる方法や、常勤換算人数を用いる方法などが検討案に。
▼過去の賃上げ実績の継続・反映
【報酬体系の維持】 過去の仕組みによる改善額を算出し続ける方法。最も正確だが、給与体系の変化により算出が困難になるリスクがある。
【簡便な方法への移行】 2025年度の加算区分を維持する方法や、基本診療料の中に「溶け込ませる(統合する)」方法を検討。ただし、基本診療料への統合は、届出をしていなかった医療機関との公平性の問題が生じうる。
(考察)
賃上げ支援に関しては、「対象職種の拡大」と「新規取得を促す簡易化」が注目です。既取得先では対象者の拡大への動向に注視し、そして、これまで算定してこなかった(できなかった薬局)は既存の2024ルールを理解しておくことで、2026ルールに円滑に対応(即申請)できるでしょう。
▼2026年度診療報酬改定のポイント整理

