2026年度改定に向けた課題整理「個別事項その15 経口栄養剤の適正化」
2025/12/12
今回は、2025年12月12日開催の中医協総会において示された「個別事項その15 経口栄養剤の適正化」についてまとめられた課題・評価の方向性を整理していきます。
■ 経口栄養剤の適正化
▼経口栄養剤の給付のあり方と適正化
-
【対象者の明確化】 経口摂取が困難な術後や高齢者など、真に栄養管理が必要な方に限定して給付を行うための医学的・身体的条件(例:BMIや血清アルブミン値など)を設定する必要性が議論。投与の開始や継続において、医師や管理栄養士による評価や計画が適切に実施されていることを確認する仕組みの強化。
▼栄養管理体制と連携の強化
-
【多職種連携の推進、管理栄養士の役割拡大】 患者・利用者の状態に応じた適切な栄養剤の選択、使用量、投与方法、そして食事への移行支援などを行うためのルール作りやインセンティブ(報酬上の評価など)の必要性。とりわけ在宅や施設における栄養管理においては、管理栄養士がより積極的に関与し、栄養アセスメントとモニタリングを適切に行えるようにするための体制整備。
(考察)
注目点は、単なる適正化ではなく、栄養管理体制と連携の強化という視点です。
重視されていることは、漫然と長期にわたって使用することを避けることであり、計画的な使用が求められます。必要な期間に、集中的かつ計画的に使用する方向へと適正化が進められていくでしょう。
▼2026年度診療報酬改定のポイント整理

