2026年度改定に向けた課題整理「個別事項その14 技術的事項」
2025/12/05
今回は、2025年12月5日開催の中医協総会において示された「個別事項その14 技術的事項」についてまとめられた課題・評価の方向性を整理していきます。
■ 技術的事項
▼情報通信機器を用いた医学管理等に関する論点
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【検討の方向性】 「脳深部刺激療法(DBS)」の遠隔治療設定機能の評価、「在宅療養指導料」における情報通信機器活用を評価。
▼カルタヘナ法を遵守した医学管理に関する論点
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【検討の方向性】 医療機関で発生する入院中の個室管理や環境整備等の対応について、製造販売業者が果たすべき役割との関係性を踏まえ、入院・外来・在宅それぞれの場面で診療報酬上の評価。
▼慢性心不全の治療・管理に関する論点
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【検討の方向性】 入退院を繰り返すことが多い「慢性心不全」の治療管理の総合的な評価、「心大血管疾患リハビリテーション料」の対象患者基準の変更。
▼治療の一環としてのワクチンの保険償還
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【検討の方向性】 予防目的ではない治療に必要なワクチンについて、保険診療上の位置づけを明確にし、患者が必要な治療を円滑に受けられるようにするための評価方法を検討。
▼危機管理等医薬品(MCM)の保険償還
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【検討の方向性】 感染症パンデミックやバイオテロ等の緊急事態に対応するための医薬品は、国家的な備蓄が主体となるため、通常の市場メカニズムでの薬価設定が困難。公共財としての性格を持つこれらの医薬品について、医療機関が使用した際の費用を適切に補填するための特別な保険償還の仕組みは要検討。
(考察)
これらの論点は、医療の質の向上、患者の利便性向上、新たな技術の適切な導入、および公衆衛生上の危機管理という、多岐にわたる側面から検討が進められています。
▼2026年度診療報酬改定のポイント整理

