2026年度改定に向けた課題整理「在宅医療その4 薬局における訪問薬剤管理指導、歯科訪問診療」
■ 薬局における訪問薬剤管理指導
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【多職種連携への貢献の評価】医師、看護師、介護支援専門員などの多職種と積極的に連携し、患者の在宅療養を支援する体制、およびその貢献度を適切に評価する報酬体系をどう構築するか。
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【情報共有の促進】退院時や他の医療機関からの転入時など、患者の状況が変化する際に、必要な服薬情報等を速やかに共有するための仕組みや評価をどうするか。
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【高度な薬学的管理の評価】がんなどの専門的な知識を要する疾患の患者や、ポリファーマシー(多剤服用)の解消に取り組むなど、特に高度な薬学的管理・指導を行った場合の評価をどうするか。
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【薬剤師の専門性の活用】専門薬剤師(認定薬剤師等)による質の高い指導・管理を推進し、その専門性を報酬で適切に評価する方策をどうするか。
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【緊急時の対応体制】夜間・休日を含む緊急時や急変時に、患者や他の医療関係者からの問い合わせ等に、24時間対応できる体制(オンコール体制等)の確保と、その体制に対する評価をどうするか。
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【計画的・継続的な訪問の推進】患者の体調や病態に応じ、訪問頻度や訪問計画を柔軟に見直し、継続的な薬物療法を支援するための仕組みをどうするか。
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【施設への訪問の評価】 集合住宅や有料老人ホームなど、特定の施設に入居する患者への訪問について、個々の患者の病態に応じた個別的な薬剤管理指導の必要性を確保しつつ、報酬の適正化をどう図るか。
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【残薬・重複投薬の解消】訪問を通じて残薬(飲み残し)や重複投薬を確認し、処方医に提案・解消するための積極的な取り組みを促し、その成果を評価する仕組みをどうするか。
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■ 歯科訪問診療
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【実施医療機関の増加】居宅における歯科訪問診療の供給を充実させるため、歯科訪問診療を実施できる歯科医療機関を増やしていく方策が重要。
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【効率的な施設の評価】効率的に対応できる施設の評価を適正化することも必要。
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【診療時間要件の柔軟な運用】施設での診療時に急な要請で追加の患者を診る場合など、歯科訪問診療1および2の20分要件の取り扱いについて、柔軟な運用が求められている。
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【算定の集中と指導時間の問題】訪問歯科衛生指導料の算定は、効率的な対応が可能な単一建物診療患者10名以上の訪問に集中しており、この割合の増加が著しい。
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【短時間指導の割合】同一建物の患者数が多いほど、指導時間が算定要件である20分をぎりぎり満たすような割合が高いため、評価を適正化すべき。
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【算定の促進】 複数名訪問歯科衛生指導加算、在宅療養支援歯科病院の届出数の増加に向けた検討。
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