2024年の政策を踏襲した骨太方針2025の閣議決定に向けて原案を提示(政府)
2025/06/09
政府は6月6日、経済財政諮問会議を開催し、骨太方針2025の閣議決定に向けて原案をもとに審議した。
骨太方針2025は、日本が直面する人口減少や国際的な不確実性に対応し、経済の持続的な成長と国民生活の質の向上を目的とした政策指針である。今回は、2024年の政策を踏襲し、目標の具体化とその実行を加速させる内容となっている。
医療分野では、いくつかの重要な施策が掲げられている。まず「医療費の見直し」により無駄な経費を削減し、必要な医療サービスへの資源配分の効率化を進める。また、「医療DXの推進」を通じて、電子カルテやICTの普及により業務効率を向上させるとともに、遠隔医療の拡充も期待されている。さらに、地域ごとの「医療資源の偏在を是正」するため、地域医療ネットワークの再構築が図られる。加えて、「医療ガバナンス改革」により、透明性のある制度運用と医療サービスの質向上を目指している。
介護分野においては、「介護保険制度の抜本的な改革」を実施し、財源の持続可能性を確保しつつ、無駄を削減して必要な介護サービスを提供する体制を整備していく。また、「地域包括ケアシステムの構築」において、地域全体で医療、介護、福祉が連携し、利用者のニーズに応じた質の高いサービスを実現する。さらに、「介護テクノロジーの導入」により介護現場の業務効率化や職員の負担軽減を目指す。そして、介護人材の確保・育成を進め、「処遇改善や研修制度の充実」により、質の高い介護サービスを維持していく。
これらの施策は、国民が安心して暮らせる医療・介護環境を構築することを目指し、6月13日に閣議決定される見込みとなっている。