2017/10/30
厚労省は10月26日、平成29年介護事業経営実態調査結果の概要を公表した。
 
平成28年度決算状況を示す、この結果によれば、全サービス平均の収支差率は3.3%となり、対前年度比▲0.5%となった。この結果を踏まえ、収支差率が高いサービスを中心に適正化・効率化の見直しが議論され、年末にも改定率が決定となる。
 
平成29年度の収支差率は、平成28年度概況調査と同様に、居宅介護支援以外でプラスとなったが、サービス別の全体的な傾向としては、半数以上の介護サービスで平成28年度概況調査よりも収支が悪化している。その要因として人材確保や介護職員処遇改善加算等による人件費の高騰が経営を圧迫したと考えられる。

サービス別の主な収支の内訳を確認すると、「福祉用具貸与」を除く介護サービスでは、費用に占める人件費(給与費)の割合が非常に高く、労働集約型産業特有のいかに労働生産性を高めていくかが共通の課題となっている。こうした中、介護職員の人材不足を補う代替手段として介護ロボットの導入促進が進められ、平成30年度改定ではロボット導入による人員配置基準の緩和が期待されている。

注目すべき点は、対前年度比の収支差率が最も増加した「認知症対応型共同生活介護」において保険収入が減少したものの、保険外収入の増加により収支差率が改善したことである。公的保険(報酬改定)に左右されず、安定的な経営を実践している顕著な例であり、保険外収入の基盤確保も重要であることが伺える結果となった。
 
■関連サイト: http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jittai17/index.html