2025年度概算医療費49.2兆円、過去最高を更新、1日当たり医療費上昇(厚労省)
2026/08/31
厚労省は8月28日、2025年度の「医療費の動向」を公表した。
概算医療費は49.2兆円、前年度比2.6%増で過去最高となった。受診延日数は減少する一方、1日当たり医療費が上昇し、医療費の伸び方にも変化が見られた。
1日当たり医療費の上昇は、医療需要の量だけでなく、1回の受診・治療にどれだけ医療資源が投入されるかにより医療費が左右される。単純な受診抑制だけでは医療費を抑えにくい構造であるため、今後は、高齢者医療、入院・外来の機能分化、高額な医薬品を含む治療の適正化など、限られた医療資源をどこに振り向けつつ、医療費をいかに抑制していけるかが改革のポイントになると考えられる。
【概算医療費49.2兆円、前年度比2.6%増】 2025年度の概算医療費は49.2兆円となり、前年度の48.0兆円から1.2兆円増加した。伸び率は前年度の1.5%から2.6%へ拡大し、概算医療費は過去最高を更新した。診療種類別では、医科入院が2.3%増、医科入院外が1.6%増、歯科が3.5%増、調剤が3.9%増となった。
【医療費の伸びを「1日当たり医療費」が押し上げ】 受診延日数は前年度比0.7%減となった一方、1日当たり医療費は3.3%増となった。受診する延べ日数が減る中でも、1日当たり医療費の上昇によって全体の医療費が押し上げられ、医療費増加の構造が変化している。
【1人当たり医療費は初めて40万円台に】 1人当たり医療費は40.0万円、前年比3.1%増となり、初めて40万円台となった。75歳未満は26.1万円、75歳以上は98.9万円で、年齢による医療費水準の差も大きくなっている。
【75歳以上の医療費は20.3兆円、前年比3.9%増】 医療保険適用分では、75歳以上の医療費が20.3兆円、前年比3.9%増となり、75歳未満の伸び率(1.7%増)を上回った。高齢者人口の増加に加え、1人当たり医療費の動向も含め、今後の医療費を考えるうえで高齢者医療の比重は一段と大きくなっている。

