第10期介護保険事業(支援)計画を軸とした制度改正と報酬改定を推進(厚労省)
2026/07/16
厚労省は7月15日、2026年度全国介護保険担当課長会議を開催し、2027年度介護保険制度改革の方向性を確認した。第10期介護保険事業(支援)計画を軸に、制度改正と介護報酬改定を一体的に進め、市町村が策定する地域計画や地域マネジメントも含めた2040年を見据えた地域包括ケアシステムの再構築を本格化する。
2026年度は、第10期介護保険事業(支援)計画の策定と2027年度介護報酬改定に向けた議論が並行して進む重要な一年となる。介護事業者には、制度改正・地域計画・介護DXの動向を一体的に捉えた対応が求められる。
【第10期介護保険事業(支援)計画の方向性】 2027年度から始まる第10期介護保険事業(支援)計画では、人口動態や介護需要を踏まえた地域ごとのサービス提供体制を構築する。介護事業者は自治体の計画策定動向を把握し、自地域の将来像を見据えた事業運営が重要となる。
【3つの地域類型に応じた制度設計】 「大都市部」「一般市等」「中山間・人口減少地域」の地域類型を導入し、地域特性に応じた介護サービス提供体制へ転換する方向性となっている。今後は地域の実情に応じた評価や誘導が制度・報酬の両面で進む可能性がある。
【新たに特定地域サービスを創設】 特例介護サービスの一類型として、新たに「特定地域居宅サービス」を創設する。人員配置の柔軟化やICT活用などを通じ、人口減少地域でも介護サービスを維持できる仕組みづくりが進められる。
【2027年度介護報酬改定の方向性】 2027年度介護報酬改定では、地域特性を踏まえた提供体制や地域で担うサービス機能を重視する方向性が示された。サービス単位の評価だけでなく、地域包括ケアを支える機能評価への転換が注目される。
【介護情報基盤の整備推進】 介護情報基盤の整備を着実に進め、多職種間の情報共有やLIFEデータ活用を推進する。2026年度から段階的に運用を開始し、2030年頃の本格活用を見据えた介護DXが加速する。
【地域マネジメントを強化する総合事業】 総合事業は介護予防だけでなく、生活支援や住まい支援など地域課題へ対応する新たな枠組みとして再構築される。市町村による地域マネジメントの役割がさらに重要となり、地域資源を活用した支援体制づくりが進められる。
【都道府県に生産性向上等協議会の設置】 2027年4月から、都道府県に「生産性向上等協議会」の設置が義務付けられる。ICT・介護ロボットの導入、業務改善、人材確保を地域全体で推進する新たな推進体制が整備される。
【訪問看護に対する指導監督の強化】 訪問看護ステーションに対する指導監督の充実に向け、広域展開事業者への対応や教育的視点を踏まえた指導体制の整備を推進し、質の確保と適正なサービス提供体制の強化を図る。併せて、医療保険・介護保険双方における指定訪問看護事業者等の指導・監査に係る情報連携を進め、両制度が連携した適正な事業運営を促進する。
【運営指導の実施体制を整備】 介護サービス事業者に対する運営指導について、自治体による実施体制の整備を推進。適切な事業運営と介護保険制度の適正な運営を支える指導体制の強化を進める。

