骨太方針2026の策定に備えて、規制改革推進に関する答申を公表(政府)
2026/06/30
政府は6月29日、2026年度の「規制改革推進」に関する答申を公表した。「規制改革推進」は、「骨太方針」や「成長戦略」と並ぶ、日本経済の成長や社会課題の解決を推進するための政府の極めて重要な指針と位置付けられる。
【全国がん登録・院内がん情報の利活用整備】 がん対策の充実のため、全国がん登録データベース(DB)の登録項目を拡充する。また、多施設共同研究を促進するため、生存確認情報(死亡日、死因等)の第三者提供における加工方法を見直し、より詳細な情報提供を可能とする。
【電子カルテデータの利活用促進】 「電子カルテ情報共有サービス」の対象情報の拡充(画像・病理レポート、検体検査結果等)や、保存期間の延長(小児がん等)を検討する。また、医療機関の規模に応じたデータ収集の義務化など、悉皆性を担保する仕組みの導入も視野に入れる。
【本人同意不要の医療等データの範囲・利用主体の在り方】 欧州のEHDSも参考に、ゲノムや画像等を含む幅広いデータの二次利用を、本人同意を不要とする法制度整備を推進する。一元的な審査体制を整備し、製薬企業や研究機関等が迅速にデータを利用できる環境を構築する。
【医師による画像読影等におけるAI活用の促進】 がん検診(胃部・肺・乳房X線)において、AIを活用した医師1名による読影でも可能とする方向で指針を見直し、読影精度の向上と医師の負担軽減、検診体制の持続可能性を確保する。
【倫理審査の適正化(治験・研究)】 ドラッグ・ラグ/ロスの解消に向け、多施設共同治験における一括審査を原則化する。治験依頼者が審査委員会を選定できるようにし、委員会の質を担保するための基準を明確化することで、国際共同治験の実施環境を整備する。
【地域におけるオンライン診療の普及・円滑化】 オンライン診療専用車両等の活用を促進するため、「D to P with N(看護師等が付き添う形式)」における診療補助行為(点滴、採血等)の範囲や設備要件をガイドラインで明確化し、診療報酬上の取扱いも整備する。
【地域の実情に応じた介護サービス提供体制の見直し】 中山間・人口減少地域において、既存の配置基準にとらわれない「特例介護サービス」の新たな類型を創設する。管理者の兼務や専門職の配置基準を緩和し、地域でのサービス維持を可能とする。
【特定施設等における人員配置基準の特例的柔軟化】 介護ロボットやICTを活用する特定施設(介護付き有料老人ホーム等)において、人員配置基準の特例的な柔軟化(3:0.9配置等)により、事務負担を大幅に軽減し、制度の活用を促す。
【介護分野のタスク・シフト/シェアの促進】 介護現場のニーズに応え、一定の要件下で介護職員が実施可能な行為に「食道ろうによる経管栄養」を追加することを検討する。また、喀痰吸引等の研修や実施報告に係る手続を簡素化し、現場の事務負担を軽減する。
【介護ロボット・ICT等のテクノロジー導入支援】 生産性向上推進体制加算の要件を見直し、間接業務時間の削減に資するテクノロジー導入を促進する。実証事業を通じて、直接介護業務の生産性向上に寄与する機器(介護用シャワー等)の評価も進める。

