医師偏在指標に基づく2027年度の医学部臨時定員の方針を概ね了承(厚労省)
2026/04/20
厚労省は4月17日、医師養成過程を通じた医師の偏在対策等に関する検討会を開催し、医師の確保・偏在対策における医学部臨時定員の方針について概ね了承した。この方針は、2027年度入試(2027年4月入学)から適用される予定である。
【医学部定員と地域枠の現状】 医学部の入学定員は2008年度以降、過去最大規模となり、2026年度は9,376人である。定員に占める「地域枠等」の割合は、2007年度173人(2.3%)から2025年度1,847人(19.9%)に達し、増加傾向にある。
【臨時定員数の抑制と適正化の方針】 将来の人口減少や医療ニーズの変化を踏まえ、2027年度の医学部総定員は、2025年度の9,393人を基準として、全体として削減の方向とする。恒久定員(8,203人)に上乗せされている「臨時定員」を段階的に減らし、医師偏在の是正を目指す。今後の地域枠設定は、臨時定員ではなく「恒久定員」の中に設置することを基本とする。離脱防止策やキャリア形成支援とセットで運用することで実効性の確保を求める。
【都道府県の区分に応じた配分方法】 医師偏在指標に基づき、都道府県を「医師多数」「中程度」「少数」の3区分に分け、以下の通り調整する。
○医師多数県(上位3分の1):臨時定員を原則として削減する。2025年度の臨時定員実績から一定割合(例えば2割以上など)を減算する仕組みを導入する。ただし、恒久定員内での地域枠設置などの偏在対策を講じる場合は、削減幅を緩和する。
○医師中程度県:2025年度の定員を維持することを基本とする。医師少数区域を抱える場合などは、個別に調整の余地を残す。
○医師少数県(下位3分の1):医師確保の観点から、現行の定員水準を維持、あるいは必要に応じて増員を認める。地域の教育・研修体制が許容する範囲内で、優先的に定員を配分する。
【特例的な緩和措置(激変緩和)】 急激な定員減による地域医療への影響を避けるため、以下の項目に該当する場合は削減幅を緩和する特例を設ける。
○高齢化率:75歳以上人口の割合が全国平均と比して著しく高い地域。
○地理的条件:離島、へき地、豪雪地帯など、医療アクセスが困難な二次医療圏を抱える県。
○人口減少率:将来の人口減少スピードが極めて速いと予測される地域。

