骨太方針2026策定に向けた春の建議、社会保障財政の課題や論点を確認(財務省)
2026/04/20
財務省は4月17日、財政制度等審議会財政制度分科会を開催し、政府の骨太方針2026に反映させる「春の建議(意見書)」の策定に向けた議論を行った。
日本の財政が悪化する最大の要因となっている社会保障財政の課題を整理して論点を確認した。骨太方針は、例年6月に閣議決定され、責任ある積極財政を柱とし、予算編成の抜本的見直しや、経済・財政・社会保障を俯瞰した整理を示す方針である。
【社会保障財政の現状と課題】 現在の社会保障制度は「負担増を伴わないまま、受益(給付)が先行している状態」と定義されている。国債発行(借金)に頼った給付が続き、これが日本の財政を圧迫する最大の要因となっている。
過去30年間(1994年〜2024年)のデータ比較において、製造業の生産性が90%以上向上した一方で、医療・介護分野の生産性はむしろ低下している。人口減少により「働き手」が不足する中、医療・介護に過度な労働力を投入し続けることは、他産業の成長を阻害する「供給制約」に繋がると警鐘を鳴らしている。
【財源確保と効率化に向けた論点】 少ない労働投入量で質の高いサービスを提供できる体制への転換を図るDXの活用や業務の効率化が強く求められ、生産性の向上を条件とした医療機関等への支援や病院の集約化などを推進していく必要がある。
そして、現役世代の負担が限界に達していることから、高齢者を含めた「能力に応じた負担」の徹底や給付範囲の見直しとして、患者負担割合の見直しや高額療養費制度の基準変更など、制度の持続可能性を高めるための踏み込んだ改正が不可避となっている。

