2026年度診療報酬改定の疑義解釈その2では331問の疑義を整理(厚労省)
2026/04/01
厚労省は3月31日、2026年度診療報酬改定にかかる疑義解釈その2を公表した。注目事項を以下、ピックアップする。
【急性期・高度急性期医療の評価】 「急性期病院一般入院基本料」の届出に用いる救急搬送受入件数や全身麻酔による手術件数(実績データ)の対象期間は、前年度の4月から3月までの直近1年間の実績を用いる。重症度、医療・看護必要度の判定に用いる救急患者応需係数は、前年度の直近1年間のデータで算出する。また、分子となる件数には、入院に至らなかった外来の救急搬送症例も含む。
【ICT・AI活用による業務効率化と人員基準】 医師事務作業補助体制加算の算入緩和(1人を1.2〜1.3人とみなす)要件において、生成AIや音声入力システムは、対象職員の過半数が少なくとも毎週使用していることを目安とする。「見守り機器」の導入による配置緩和を受ける場合、適切に判断された対象患者の概ね2割以上で実際に機器を使用している実績が必要となる。
【電子的診療情報連携体制整備加算(入院)】 加算要件となる医療情報システムのバックアップとは、非常時に診療を継続するために最低限必要な電子カルテ、オーダリング、レセプト電算処理システムを指す。オフライン保管の具体的形態とは、ネットワークから切り離した保管として①物理的なLTOテープや磁気ディスクの切り離し、②物理的・論理的に切り離された領域へのバックアップ(データ転送時のみ接続)、③クラウドサービス内での論理的に切り離された別領域への保管のいずれかを指す。日次のバックアップにおいては、少なくとも3世代以上の確保(差分バックアップ可)が求められている。
【賃上げ(ベースアップ評価料)の柔軟な運用】 残余金の取り扱いとして、患者数の変動により算定額が実際の賃上げ額を上回った場合の残余分は、実績報告を行う8月までの賃金改善に充てることができる。国が掲げる3.2%や5.7%の賃上げ目標に届かない場合であっても、得られた収入をすべて賃金改善に充てていれば、評価料の算定自体は可能とする。派遣元と協力して同程度の賃上げを行うことや、区分計算に対象職員として含めること等の要件を満たせば、派遣職員もベースアップ評価料の対象とする。外来・在宅ベースアップ評価料では、同一日に他の傷病で別の診療科(2つ目の診療科)を受診した場合でも、ベースアップ評価料を重ねて算定できる(入院は引き続き1日につき1回に限り算定)。
【調剤基本料・加算】 同一敷地・建物内の複数医療機関の処方箋を合算して集中率を出す医療モールの集中率算出ルールは、そのモール等の敷地外にある薬局が当該モールの処方箋を受け付ける場合にも適用される。不動産開発業者等が複数の医療機関・薬局を集める目的で開発した敷地・建物で、一連の群とみなされる名称を称している場合は、施設基準上の医療モール等に該当する。地域支援・医薬品供給対応体制加算における医薬品分譲の実績は、所定の販売授与証明書のほか、任意の様式の伝票や譲渡書を2年間保存する。保険医療機関への分譲も実績に含まれる。セルフメディケーション関連医療機器は体重計・握力計を除き、原則として承認または認証を得た医療機器である必要がある。
【かかりつけ薬剤師関連】 原則としてお薬手帳にかかりつけ薬剤師の氏名を記入しなければならないが、紙媒体での保管は必須ではなく、スキャンデータや写真での電子保管も認められる。また、システム改修をしていなくても、容易に氏名等が確認できれば「かかりつけ」の文字記入などは必須ではない。フォローアップ加算や訪問加算は、かかりつけ薬剤師が不在の際に他の薬剤師が指導を行った場合でも算定可能であるとした。

