2026年度診療報酬改定の答申に向けた「個別改定項目その3(点数なし短冊)」のポイント整理=調剤報酬【改定点数新旧対比表】
2026/01/29
■ 2026.01.30更新「改定の全体的なトレンド、点数一覧で変更点を網羅」
2026年度調剤報酬新旧対比表(答申前・点数なし)※ページ数入り.pdf NEW!!(※修正)個別改定項目その3対応
2026年度改定における注目点数のピックアップ NEW!!
■ 2026.01.23速報「全体的なインパクトの確認」
個別改定項目その1は、案に過ぎず未決定の内容です。ただし、例年の傾向では、一部修正を加えて概ねこままの内容で点数数字(●)が付記されて答申となります。まずは、改定の方向性を確認する材料として、ご判断いただければと思います。以後、追加や修正を行う場合がございます。
調剤報酬改定では、薬局が立地に依存する構造から脱却し、地域における医薬品の安定供給拠点としての機能を強化するとともに、薬剤師による対人業務(薬学的管理・指導)の充実を図るための大きな再編が行われています。改定により、薬局は単に薬を調製する場所から、地域における医薬品供給と薬学的ケアを一体的に提供する拠点としての役割が強く求められるようになっています。主な評価項目とその概要は以下の通りです。
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区分
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主な内容・評価
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狙い
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基本料・賃上げ
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調剤基本料の引き上げ(1、3ハ)、調剤ベースアップ評価料の新設
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面分業の推進、従事者の処遇改善
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供給体制
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地域支援・医薬品供給対応体制加算(再編)、後発品加算の廃止
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不安定な供給への対応力の評価
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バイオ後続品
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バイオ後続品調剤体制加算の新設、特定薬剤管理指導加算3の拡充
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バイオシミラーの使用促進と説明の充実
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薬剤調整
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調剤時残薬調整加算、薬学的有害事象等防止加算(新設)
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処方提案や残薬整理の実効性向上
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在宅医療
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複数名薬剤管理指導訪問料、訪問薬剤管理医師同時指導料(新設)
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多職種連携と安全な在宅療養の支援
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管理・指導
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服用薬剤調整支援料2の見直し、かかりつけ薬剤師評価の統合
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継続的・一元的な薬学的管理の強化
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1. 基本的な評価と賃上げ・物価高騰対応
医療従事者の人材確保と、経済状況の変化に対応するための評価が新設・拡充されました。
• 調剤基本料の引き上げ:面分業(特定の病院に依存しない形態)を推進する観点から、調剤基本料1および3のハの点数が引き上げられました。
• 調剤ベースアップ評価料(新設):薬剤師や事務職員等の確実な賃上げを目的として、処方箋受付1回につき算定できる評価が新設されました。
• 調剤物価対応料(新設):令和8年度および9年度の物件費高騰に段階的に対応するための加算が導入されます。
• 調剤基本料の適正化:特定の医療機関からの集中率が高い薬局や、都市部に新規開設し集中率が高い薬局への評価(調剤基本料2など)が見直されました。
2. 医薬品の安定供給と後発品・バイオ後続品の使用促進
供給不安への対応と、より安価で質の高い医薬品の普及を評価する体系へ再編されました。
• 地域支援・医薬品供給対応体制加算(再編):従来の「後発医薬品調剤体制加算」を廃止・統合し、医薬品の安定供給に資する体制や実績(他局への分譲等)を評価する新たな体系となりました。
• バイオ後続品調剤体制加算(新設):バイオ後続品(バイオシミラー)の調剤体制を整備している薬局を評価する加算が新設されました。
• 長期収載品の選定療養:患者の希望で長期収載品を選択した場合の、後発品との差額に係る患者負担割合が2分の1(以前は4分の1)に引き上げられます。
3. 薬学的管理・対人業務の充実
薬剤師による専門的な介入をよりきめ細かく評価する仕組みが導入されました。
• 調剤管理料の見直し:内服薬の調剤日数に基づく区分が、28日分以上(長期)とそれ以外に簡所化されました。
• 残薬・有害事象への対応(新設):従来の重複投薬・相互作用等防止加算を廃止し、調剤時残薬調整加算および薬学的有害事象等防止加算として、より実効性の高い薬剤調整を評価する加算が新設されました。
• 吸入薬管理指導加算の見直し:対象にインフルエンザウイルス感染症の患者が追加され、算定間隔も緩和されました。
4. かかりつけ薬剤師と在宅医療の推進
地域での継続的な支援と、重症患者等への対応が強化されています。
• かかりつけ薬剤師の推進:従来からのかかりつけ薬剤師指導料等を廃止し、服薬管理指導料の中でかかりつけ薬剤師が指導した場合を評価する体系へ統合されました。
• 在宅患者訪問薬剤管理指導料の見直し:算定間隔の制限(6日以上)が廃止され、週1回の算定が可能となりました。
• 複数名薬剤管理指導訪問料(新設):運動興奮等の状態にある患者に対し、安全確保のために複数名で訪問した場合の評価が新設されました。
• 医師と薬剤師の同時訪問:在宅でのポリファーマシー対策のため、医師と薬剤師が同時に訪問して指導した場合の評価が新設されました。
5. 医療DXの推進
• 電子的調剤情報連携体制整備加算(名称変更):医療DX推進体制整備加算を改称し、電子処方箋システムによる重複投薬チェックを行う体制を要件に追加しました。

