2026年度厚生労働省関係税制改正事項、医師偏在対策への新設支援など(厚労省)
2026/01/06
厚労省は12月26日、2026年度厚生労働省関係税制改正事項を公表した。今回の改正では、実務に直結する項目が盛り込まれ、地域の医療提供体制を維持しつつ、物価高騰や外国人対応といった現状の課題に即した内容となっている。
1. 医療機関の再編・承継への支援
【地域医療構想への支援延長】認定再編計画に基づく医療機関の再編に伴い取得した不動産に係る登録免許税・不動産取得税の軽減措置を2年延長(2028年3月31日まで)。
【医師偏在対策への新設支援】「重点医師偏在対策支援区域」で診療所を承継・開設する場合、その不動産に係る登録免許税・不動産取得税を軽減する措置を新設し、2028年3月31日まで実施。
【事業承継の特例延長】「持分あり医療法人」から「持分なし医療法人」への移行を促すため、相続税・贈与税の納税猶予等の特例措置を3年延長(2029年12月31日まで)。
2. 医療法人の税制メリットの存続と見直し
【事業税の非課税・軽減措置の存続】社会保険診療報酬に係る事業税の実質的非課税措置、および医療法人への軽減税率を存続。
【訪日外国人の自由診療の要件緩和】社会医療法人等が税制優遇を受けるための条件である「自由診療の診療費上限(1点10円)」を緩和。特定外国人患者への診療報酬について、社会保険診療報酬の1倍から3倍の範囲内(かつ地域標準を超えない額)であれば、優遇措置の要件を満たすよう見直す。
【厚生連の法人税非課税要件の見直し】厚生農業協同組合連合会の法人税非課税要件のうち差額ベッド代の平均額上限を5,000円から10,000円以下に引き上げ。
3. その他の重要事項
【セルフメディケーション税制の拡充】スイッチOTC医薬品の適用期限を撤廃(恒久化)し、それ以外の医薬品は5年延長。控除対象に消化器官用薬、OTC検査薬、薬局製造販売医薬品などを追加。
【臨床試験等への税制優遇】研究開発税制において「戦略技術領域型(バイオ・ヘルスケア等)」を創設し、40%の控除率を措置。新医薬品等の有効性・安全性確認のための臨床試験に係る海外委託研究費は引き続き100%控除の対象。
【出産費用の新たな給付】新たに支給される「分娩費(仮称)」および「出産時一時金(仮称)」について非課税措置等を講じる。

