医療法人の経営状況2024年度速報、赤字法人の割合が増加傾向(厚労省)
	2025/10/28
厚労省は10月27日、社会保障審議会医療部会を開催し、2024年度決算速報に基づく医療法人全体の医業収支と経常収支を確認した。法人全体の約4割が本業で赤字、また施設類型別では全てのカテゴリーで赤字法人の割合が増加し、特に無床診療所と精神科病院で経営悪化が際立っている状況が明らかになった。
全国の医療法人全体(32,129法人)の事業赤字法人割合(医業収支)が43.0%に達した。これは、本業である医療活動の収益が経費を下回っている法人が4割を超えていることを示しており、医療提供体制の維持に対する懸念が高まっている。経常赤字法人割合(経常収支)では33.8%であった。
赤字割合の増加傾向は、全施設類型で確認されたが、特に精神科病院は、医業収支、経常収支ともに最も増加幅が大きく、経常赤字割合は半数超の52.7%に達しており、病院類型の中で最も厳しい経営状況にある。

