医師偏在是正に向けた総合対策パッケージ、外来医師多数区域の開業規制(厚労省)
2024/12/26
厚労省は12月25日、厚生労働省医師偏在対策推進本部を開催し、医師偏在の是正に向けた総合的な対策パッケージとその概要を公表した。
「医師偏在対策」の根幹は、医師の「地域間」「診療科間」「病院・診療所間」の偏在の是正を図ることである。具体的な対策として「医師養成過程を通じた取組」「医師確保計画の実効性の確保」「経済的インセンティブ等」「地域の医療機関の支え合いの仕組み」「診療科偏在の是正に向けた取組」を組み合わせた総合的な対策パッケージを進めていく。また、これまでの「医師偏在対策」を経て、若手医師の地域偏在は縮小してきた一方で、中堅・シニア世代を対象とする取組が課題となり、全国的な「マッチング機能やリカレント教育」といった支援の拡充も盛り込まれている。
「医師偏在対策」は地域の医療提供体制の持続性を高めていくための手段であり、医師総数の確保から医師の適切な配置へのシフトが重視され、主に「外来医師多数区域」と「医師少数区域」に関与する対策が盛り込まれた。「外来医師多数区域」では過剰な新規開業を規制する仕組みの導入、「医師少数区域」では深刻な医師不足を解消するため、重点医師偏在対策支援区域の設定や医師偏在是正プランの策定などの支援を重点化していく点が注目ポイントになる。