改定率を巡り、支払側はメリハリの効いた改定、診療側は大幅なプラス改定(厚労省)
2023/12/14
厚労省は12月13日、中医協総会を開催し、2024年度診療報酬改定の基本方針を踏まえ、支払側と診療側の意見を整理した。
支払側は、一般診療所を中心に医療機関・薬局の経営は堅調であり、患者負担増や保険料上昇に直結する安易な診療報酬の引き上げを行う環境にはなく、医療人材の連携促進や看護職員等の医療従事者の処遇改善といった重要事項については、診療報酬と補助金・交付金との役割分担の整理・効果検証を踏まえた大胆な配分の見直しにより実現を図るなど、真に有効でメリハリの効いた診療報酬改定が不可欠であるとした。
他方、診療側は、医療従事者の賃上げ、及び現下の食材料費、光熱費をはじめとする物価高騰という極めて異例の状況に対応できる従来以上の大幅なプラス改定が求められている点、過去数年の改定とは明らかに異なる状況である物価高騰、賃金上昇への対応や、医療DX対応に向けた環境整備の必要性も踏まえ、薬価改定により生じる財源を診療報酬に充当するなど十分な財源を確保することで、乗り切るべきだとした。
改定率は、政府の予算編成過程の中で、年内に決定となる。