医療DXや小児・周産期、リハ・栄養・口腔、長期収載品の保険給付を審議(厚労省)
2023/12/01
厚労省は12月1日、中医協総会を開催し、2024年度診療報酬改定に向けて、医療DXや小児・周産期、リハビリテーション・栄養・口腔、長期収載品の保険給付について審議した。
「医療DX」では、救急外来における救急用サマリ等を活用できる体制整備の促進として急性期充実体制加算や救命救急入院料等との兼ね合い、サイバーセキュリティに係る対策やBCP策定などを診療録管理体制加算に含めるか、オンライン資格確認等システムの活用促進として薬剤情報や特定健診情報、3文書6情報の活用、電子処方箋の普及に向けた診療報酬上の対応が論点に挙げられた。
「小児・周産期」では、小児入院医療管理料の病棟の運用、保育士や看護補助者の配置、重症新生児に対する集中治療や退院支援、医療的ケア児の入院受け入れ、小児科のかかりつけ医機能、小児特定疾患カウンセリング料、周産期医療では出産支援等の更なる強化やハイリスク妊婦に係る評価が論点となっている。
「リハビリテーション・栄養・口腔」においては、疾患別リハの理学療法士、作業療法士、言語聴覚士等の配置の評価、リハ実施計画書の情報共有と連携の評価、がん患者に対する術前の呼吸リハの明確化、栄養管理における入院患者への栄養・摂食嚥下状態の定期的な把握、医療機関と介護保険施設の栄養情報連携の推進、口腔管理に係る回復期リハ入院患者への実施計画書への追加や歯科医療機関との連携方策、急性期における早期リハや理学療法士等の配置、土日祝日のリハ提供などが論点に挙げられた。
「長期収載品の保険給付」では、長期収載品を使用した場合に長期収載品と後発品との価格差の一部を患者が負担する選定療養として、医療上の必要性から長期収載品を選択する場合や供給不安で後発品の在庫がない場合などの適用場面や対象品目、負担の範囲、後発品の基準価など、検討課題が山積している。