2022年度の調剤医療費は7兆8,332億円、処方箋 1 枚当たり9,392円(厚労省)
2023/09/04
厚労省は9月1日、2022年度の調剤医療費(電算処理分)を公表した。
調剤医療費は7兆8,332億円、処方箋 1 枚当たり調剤医療費は9,392円(伸び率▲2.7%)となった。全体の伸び率は1.7%増加したが、内訳をみると、技術料で1.5%、薬剤料で0.1%のプラスとなった。薬剤料の0.1%の増加は、処方箋枚数の4.4%の増加が起因し、処方箋1枚当たり薬剤料の伸び率は▲4.1%となっていた。
薬効分類別に薬剤料の伸び率を見ると、「腫瘍用薬」「抗生物質製剤」「化学療法剤」「生物学的製剤」の増加幅が大きい一方で、「ビタミン剤」などマイナスで推移する薬効分類もある。伸び率への影響を見ると、「腫瘍用薬」「化学療法剤」「その他の代謝性医薬品」はプラスに影響している一方、「循環器官用薬」「中枢神経系用薬」などがマイナスに影響している。なお、「化学療法剤」の伸びは新型コロナウイルス感染症に係る治療薬の影響が大きいとした。
また、内服薬の処方箋1枚当たり薬剤種類数を薬効大分類別にみると、循環器官用薬が0.65と最も多く、次いで中枢神経系用薬が0.46となっている。伸び率は、呼吸器官用薬が+21.7%で最も高く、消化器官用薬が▲3.1%で最も低かった。内服薬の1種類当たり投薬日数を薬効大分類別では、最も長いのは腫瘍用薬の42.5日、最も短いのは抗生物質製剤の8.6日であった。伸び率は、ビタミン剤が+2.1%で最も高く、呼吸器官用薬が▲8.5%で最も低かった。