2022年度の概算医療費は総額46.0兆円、2年連続で過去最高を更新(厚労省)
2023/09/04
厚労省は9月1日、2022年度の概算医療費を公表した。
総額は46.0兆円で2021年度から1.8兆円増加し、2年連続で過去最高を更新した。概算医療費は、労災保険や自由診療を含まず、医療保険・公費負担医療分の医療費の集計となり、医療費全体の約98%相当となる。医療費はコロナ禍の受診控えで2020年度は落ち込んだが、2021年度以降、2022年度も新型コロナウイルスのオミクロン株流行による発熱外来などの患者数の大幅な増加が全体を押し上げた。
疾病分類別の入院医療費の伸び率を見ると、概ね全ての疾病分類でプラスとなり、マイナスは「耳及び乳様突起の疾患」「妊娠、分娩及び産じょく」となった。診療内容別に入院医療費の伸び率を見ると、医療費の構成割合が高い「入院基本料、特定入院料等」が4.4%の増加、「DPC包括部分」が1.6%の増加となっている。
入院外医療費、医科診療所の主たる診療科別の医療費の伸び率を見ると、内科、小児科、産婦人科、耳鼻咽喉科の増加幅は、他の診療科に比べ大きい。1日当たり医療費については、産婦人科が40%を超える増加となった。診療内容別に入院外医療費の伸び率を見ると、「初診」「医学管理」「手術・麻酔」「放射線治療」が大きく増加する一方、「注射」が▲22.3%と大きく減少した。