電子版お薬手帳ガイドラインの公表、実装に求められる機能を体系的に整理(厚労省)
2023/04/03
厚労省は3月31日、電子版お薬手帳ガイドラインに関する通知を発出した。
今般のオンライン資格確認の普及、電子処方箋の運用開始、マイナポータルを通じた閲覧範囲の拡大といったデジタル技術の進展を踏まえ、お薬手帳の意義及び役割を確認し、電子版に求められる機能や最低限必要な項目を整理した。
ガイドラインの対象は、患者にお薬手帳サービスを提供する薬局・医療機関と、アプリケーションの提供やデータ保存を行う運営事業者が該当する。
実装に求められる機能は、API連携によりマイナポータルの薬剤情報等を電子版お薬手帳に取り込むことができる機能をはじめ、電子処方箋やオンライン服薬指導・オンライン診療との連携、他の PHR サービスなど関連サービスと連携した対応が求められている。
また、セルフメディケーション・健康増進、医薬品のより安全で有効な薬物療法を実現するためには、一般用医薬品等も含めた、利用者が服用している医薬品の一元的・継続的な管理が重要である。そのため、電子版お薬手帳には、単に処方・調剤された薬剤の情報を継続的に記録するだけでなく、電子処方箋の処方・調剤情報など、マイナポータルで取得できる情報を補完し、利用者の服薬状況の一元的・継続的な把握を可能とするために、マイナポータルとの連携では得られない一般用医薬品等の情報や利用者に個別に提供された連絡・注意事項等の情報も把握・管理できる機能が期待されている。
今後は、すべての薬局、診療所、病院において電子版お薬手帳サービス活用の推進(患者啓発)が望まれると明示した。