かかりつけ医が実践している2型糖尿病と高血圧症の高齢患者への診療実態(日医)
2023/01/19
日本医師会はこのほど、日医総研リサーチレポートNo.133「J-DOME症例における2021年度の高齢者診療の状況」として、日本医師会J-DOMEレジストリを用いた地域のかかりつけ医が実践している2型糖尿病と高血圧症の高齢患者への診療実態の状況を報告した。
対象は、定期的に外来通院できる高齢患者で、身体状態が比較的よい状態にある可能性が高く、外来通院の困難な在宅医療の高齢患者、介護施設や高齢者施設・住宅の居住者などが少数にとどまっている。
新型コロナ感染症が蔓延する中、2021年度の症例(n=2585)については、前年に比べて検査値などの指標の悪化は見られず、疾患管理の実態が示された。
対象症例では、コロナ禍でも 2021 年に受診間隔が大幅に長くなる傾向は見られず、継続した外来診療が続けられていた。全体として前年から糖尿病や高血圧の状態悪化はみられなかった。
ただし、75歳以上の症例では65歳~75歳未満の症例に比べて、冠動脈疾患や脳血管疾患、がんなど、併発疾患を有する割合が顕著に高い傾向が示され、高齢患者の状態把握と健診・検診などの助言の重要性が示唆された。