医薬品流通改善に係るガイドラインを見直して改善を目指す方針を確認(厚労省)
2021/07/06
厚労省は7月2日、医療用医薬品の流通改善に関する懇談会を開催し、流通改善に係るガイドラインを見直して改善を目指す方針を確認した。
会議資料によれば、医療用医薬品の卸売業者から医療機関、薬局への納入価格が、卸がメーカーから仕入れる際のメーカー仕切価格よりも低い、逆ザヤ状態の一次売差マイナスが2年連続(2019~2020年度)で拡大した。一次売差マイナスでは卸経営が成り立たず、メーカーは個々の医薬品ごとに割戻し(リベート)やアローアンスを設定して卸に支払い、最終的に卸は一定の利益を確保している。
ガイドラインの見直しでは、割戻しは卸機能の適切な評価に基づくものとし、仕切価に反映可能なものを反映した上で割戻しを整理・縮小する点、仕切価・割戻しはメーカーと卸間で十分に協議の上で設定する点を明記する方針を固めた。
この他にも、医療機関等における在庫調整を目的とした返品を特に慎む点、頻回配送・急配の回数を減らすため適正在庫を持つことを卸が医療機関等に対して適切な提案等が有効である点を明記することが検討されている。