厚労省は6月8日、新型コロナワクチンの職域接種に関する情報を公表した。職域接種では、ワクチン接種に関する地域の負担を軽減し、接種の加速化を図っていくため、企業や大学等における職域単位でワクチンの接種を行っていく。

 

職域接種は、高齢者への接種完了に関係なく6月21日から開始となる。会場や医療従事者等は企業等が自ら確保することを前提に、実施形態は「企業単独」、「商工会議所等を通じた中小企業の共同実施」、「下請け企業や取引先を対象に含めた実施」となり、企業内診療所での実施や外部の医療機関が企業等に出張、被接種者が外部の医療機関に出向いて実施する形が想定されている。

 

職域接種では、同一の接種会場で2,000回（1,000人×2回）程度を行うことを基本に、武田/モデルナ社のワクチンを使用し、ファイザー社の接種を実施している医療機関内ではモデルナ社の接種が実施できない取扱いとした。職域接種を行うには「集合契約」により市町村と委託契約を結んだ「接種委託医療機関」である必要がある。

 

こうした接種に係る概要やポイントは「職域接種向け手引き」において整理され、併せて職域接種を実施する企業等の実施方法として、接種から申請までのフロー図、職域接種に係る調整を担う都道府県の連絡調整窓口などが公表された。