ビッグデータからみた生活習慣病(NCD)の実態、NDBの利活用について示唆(日医)
2021/01/28
日本医師会はこのほど、日医総研ワーキングペーパーNo.451として「ビッグデータからみた生活習慣病(NCD)の実態」を公表した。
NDBは、レセプト請求に基づいて年間約18億件ずつ積みあがり4,000億レコードを超える世界最大級のReal World Dataの一つであり、これを活用することによって、疾患治療の実態について広くわが国全体の動向を把握できる可能性がある。
NCD克服は健康寿命延伸のための最優先課題である。NDBから医薬品、実施した検査、手術、指導管理の情報を用いて患者を推定し、治療状況により患者の動向の一端を把握することができる。
しかしながら、単純に登録された病名から実態を把握することはできず、一方で治療内容が網羅されていないと過小推計になるため、臨床医の視点での条件設定が課題となっている。NDBの特性を踏まえた定期的に観測する体制が望まれ、国として臨床を反映するシステム側の専門家による支援体制を構築するよう働きかけが必要だとした。