最近の調剤医療費の動向、ビタミン剤・うがい薬・湿布薬・保湿剤の推移(厚労省)
2018/05/07
厚労省は5月2日、最近の調剤医療費(電算処理分)の動向を公表した。
「特定の医薬品の薬剤料等の推移」では、医療費適正化の観点から、これまでの診療報酬改定で様々な対応が行われてきたビタミン剤・うがい薬・湿布薬・保湿剤に関して、2012年度から2016年度の調剤レセプトのデータを用いて、これらの医薬品の薬剤料、数量等の推移を示した。
2018年度診療報酬改定では、保湿剤(ヘパリンナトリウム・ヘパリン類似物質)の疾病の治療以外を目的とした使用については保険給付の対象外である旨が明確化された。2012年度以降のヘパリンナトリウム・ヘパリン類似物質(保湿剤として用いられるものに限る)の薬剤料の推移を見ると上昇傾向にあり、数量の推移も上昇傾向であった。一方、平均薬価は低下傾向となっていた。
また、2016年度診療報酬改定において、湿布薬が1処方につき原則70枚の処方制限が行われたが、2012年度以降の湿布の薬剤料の推移を見ると、2016年度以降に大きく減少し、数量も2016年度に大きく減少した。
この他、2014年度診療報酬改定で、治療目的でない場合のうがい薬だけの処方が医療保険の対象外となったが、2012年度以降の推移を見ると、2015年度まではうがい薬の薬剤料は概ね横ばいだったが、2016年度に他年度と比べて低くなり、数量の推移も減少となった。