これまでの政府の施策から推測して、後発医薬品使用促進の影響についてお答えします。
後発医薬品の使用促進から10年余りが経過しますが、医科でも調剤でも、報酬上の評価が継続されています。よって、次期改定でも使用を促す評価が考えられますが、これまで通りの評価では目標の80%達成が難しいため、現行の評価が抜本的に見直しされるかもしれません。
その抜本的な評価の仕方ですが、医科の入院では「やって当たり前」の行為に対しては加算ではなく、「やらなければ減算」という仕組みが導入されています。従って、調剤でも〇%未満は減算という措置が設けられる可能性があります。
では○%とは、50〜60%くらいが減算ラインとなっても不思議ではないような気がします。いかがしょう。
また、患者負担の仕組みとして検討されているのが、「参照制」と呼ばれる仕組みです。後発医薬品がある先発品医薬品を選択した場合、先発医薬品と後発医薬品の差額分を患者が負担しなければならなくなり、半ば強制的に後発医薬品を選択させるようにする可能性もあります。
こうした改正が実行されるか否かは不透明ですが、いずれにしても後発医薬品を選択するのは患者です。
「○薬局は値段の高い先発医薬品を勧める」「△薬局は質の悪い後発医薬品を勧める」などの悪評にならないよう、個々の患者で異なる様々な希望をしっかり聞き入れて、その方々にあった説明をしていく必要があると思います。
改定だから・・・、という理由ではなく、日頃から患者さんと向き合っていれば、より良い調剤が実践でき、改定等にも柔軟に対応できると思います。
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