HMI-ES(薬局向け従業員満足度調査)2015年 認定薬局インタビューヤマックス株式会社(東京都足立区)

東京都、埼玉県、静岡県の1都2県でヤマダ薬局7店舗を展開しているヤマックス株式会社。先日実施したHMI-ES(従業員満足度調査)では、総合満足度とロイヤルティ(帰属意識)とも全国1位のスコアが出て「働きやすい薬局」の最高評価を取得されました。
実際にインタビューにお伺いした際も、その雰囲気の良さが店舗全体から伝わってくるようでした。今回は常務取締役の井口さん、薬事副部長の田村さん、薬剤師の平野さんに、スタッフが誇りに思える職場を作る秘訣をお聞きしてきました。
 

インタビュアー 佐藤健太

ES調査で「雰囲気の良さ」が数値化できた

佐藤さて、今回のHMI-ESの調査結果を受けて色々企画が動いているようですね。実施後、結果は全スタッフに開示したのですか?

井口常務もちろん開示しました。HMI-ESで明らかになった当社の強みについて、スタッフから自発的に「アピールしたいです」という反応がありました。ひとつの例として「会社説明をしたい」と名乗り出てくれたスタッフもいました。事務職なんですけど、早速会社説明会にも同席してもらっています。

 
更に別のアピール方法として「冊子を作りたい」というスタッフもあらわれました。現在では季刊誌として3冊目の冊子が発刊に至っています。
 
 
また、HMI-ESで明らかになった当社の弱みについて、スタッフから自発的に「改善したいです」という反応がありました。HMI-ESの調査結果では「会社の知名度」が課題でしたので、それを受けてホームページもリニューアルしました。ブログやフェイスブックなどのSNSも、各店舗で独自に考えて始めています。
 
もうひとつ、「目標達成志向が弱い」という課題も挙がりました。そこで、社内ポイントの仕組みを取り入れました。勉強会、調剤過誤なし、イベント開催、読書、社内報人気投票、写真コンクールなど、多岐に渡る取組みに対してポイントがついて、沢山集めた店舗をランキングしていくという仕組みです。
 
その流れで、新しい企画も挙がってきました。「全員が勉強会の講師になろう」という企画で、それぞれが得意な分野を持ち、それを発信しようというものです。テーマは自由で、ラテラルシンキングやランチェスター戦略もあればヨガもあります。この取組みは既に始まっています。社内ポイントはこのようにヤマダビットという紙幣になっています。
 
ちなみに、この写真は、社員の結婚式でウエディングケーキに乗っていた砂糖菓子です。社内結婚した夫婦が結婚式でつくったんですね。店舗の建物と社長に対してのサプライズということで。

佐藤課題を解決するための取組みがどんどん始まっているんですね!また、結婚式のウエディングケーキがこれって、凄い愛社精神ですね。この会社で働けたからこそお互い出会えたということに心から感謝しているのですね。そういえば、先ほど会社説明会の話がでましたが、スタッフの充足状況はどうですか?

井口常務時期によりますが、充足とまではいかないです。辞めていく人もいますので。ただ、現場からは、「良い人がみつかるまで私たちが頑張るので、価値観が合わない人は無理して入れなくていいですよ」と言われています。スタッフが充足していないときのほうが、効率化も図れますし、結束が高まるということもあります。

佐藤会社の考えに共感できない人間を入れると悪い因子になることもありますからね。問題がある組織は、経営陣と現場の考えに乖離があることも多いのですが、貴社の場合、経営陣と現場が同じ価値観で動いているようですね。貴社では長く働いているスタッフが多いのですか。

井口常務3年以上在籍しますと弊社のスタイルに馴染めます。そこまで達しますと、ほとんどの方は辞めていません。給与水準はごく平均的ですが、いくらもらえるかを重要視しているスタッフはいません。むしろ薬剤師のスキルと収入の上がり方について勉強会を行っています。自己研鑚も自発的に行うスタッフが多いですね。

佐藤待遇面ではないところに働く意義を見出している組織なのですね。では最後にHMI-ESをやってみての率直な感想を教えてください。

井口常務楽しい企画がどんどん出てきたこと、採用活動で使える武器ができたことが良かった点ですね。採用活動で会社の雰囲気の良さをアピールすることは中々難しいのですが、HMI-ESではそれを数値化していただけたのでアピールしやすくなりました。課題は、今の良い組織風土を維持していくことでしょうか。これからも、常に新しいことを取り入れてやっていきたいですね。

ヤマックス株式会社

東京都足立区竹の塚 3-13-4 
東京都、埼玉県、静岡県の1都2県でヤマダ薬局7店舗を展開。
写真は左から田村さん、佐藤健太、平野さん、井口常務