働きやすい薬局・認定薬局インタビュー
HMI-ES(薬局向け従業員満足度調査)2015年 認定薬局インタビューヤマックス株式会社(東京都足立区)
インタビュアー 佐藤健太
社内文庫や社内報など、企画が次々と
佐藤薬剤師・事務の区別もなく、あくまでそれは役割ということですね。雰囲気の良さは、そのあたりも影響があるのでしょうね。井口常務や田村さんの温和な感じから推測するに、スタッフの主体性を大切にしたマネジメントをされているのでしょう。店長会議が月2回あるとのことでしたが、「大変だ」と現場から不満は出ませんか?
井口常務特に不満はないようです。店長会議では、報告事項の共有だけでなく、その後集まって食事するというパターンが多いです。スタッフは日頃からよく集まって食事していますので、その延長という感じです。何かと名目をつけて集まりたがる組織なのです。
佐藤会社が費用を負担して懇親会やイベントを開催するのではなく、貴社ではスタッフが自発的かつ頻繁にということですね。
井口常務そうですね。気楽にここ蒲生支店の2階スタッフルームで開催することも多いんですよ。子供を連れてくるスタッフもいます。お店だと気を遣うけど、ここなら大丈夫ですしね。
佐藤それができるのは、スタッフが自分の職場を好きだからでしょうね。ヤマダ薬局のスタッフということに誇りをもっているから、家族や友人に紹介できるのですね。
井口常務趣味でドラムをやっているスタッフがいて、その発表会の日程が店長会議とぶつかったことが以前ありました。店長たちにどうするか相談すると「決まってるよ!店長会議をずらそう」ということになったのです。そのスタッフは「いい会社に入ったね」と後で家族に言われたらしいです。
佐藤それはすごいです!貴社だからこそのエピソードですね(笑)。ところで、組織としてスタッフのモチベーションを高めるような取組みを何か行っているのですか?
井口常務個人面談などで「やってみたいとこと」「やりたいこと」を聞き出して、会社に役立つ企画に作り上げ、積極的に採り入れるという風土づくりを意識しています。具体的な事例ですが、あるスタッフの発案で社内文庫というのをやっています。
佐藤良い取り組みですね。知識だけでなく、文章力の向上にも役立ちますね。
井口常務読んだ本を共有すると趣味嗜好がわかるし、相互理解が進むということも良いですよね。新入社員が入ったときも社内文庫から1冊選んで読んでもらうようにしています。
佐藤離れた店舗にいても、1冊1冊の本が職員同士をつないでいるんですね。
井口常務このような企画が色々動いています。あるスタッフが企画をシステム化し、管理者が不要になると、その人は、また違うことを提案します。
田村さん外部からみれば、何やってるんだという感じですよね(笑)
井口常務「自己発信が大切」ということで広がったのですが、これも会社が強制したわけではなくて、賛同者が自然に増えたのです。店舗の紹介、自分が訪れた場所の報告、薬の話もあります。面白いところでは社内の流行語大賞もありましたね。以前は企業説明会でも使えたのですが、今はボリュームが増えすぎて短時間では説明できない位になってしまいました。
佐藤すごいですね。皆さんの仲の良い感じが伝わってきます。社内報でアウトプットするという目的があって、みなさん日々楽しみながらインプットされているのですね。
井口常務そうです。仕事に役立つものだったり、面白いものだったり様々で、ただ単にピザを食べながらマリオカートやっている記事や、ダイエットを兼ねて山手線を一周歩くということをやっていたり・・・。パワースポットが好きなスタッフは神社の紹介を毎回載せています。真面目なところでは社史なんかもありますね。会社の歴史を知ってもらうことも大切ということで幹部スタッフが作成しました。
佐藤この社内報を見れば、貴社のスタッフの人柄や会社の素晴らしさが良く伝わってきます。これが先ほどお話していた、辛いことがあっても楽しいことがあれば頑張れるということを示す具体的な事例ですね。
井口常務やりたいことを楽しくやろうというスタンスで続けています。こちらにはある医薬品卸会社の紹介もあります。みなさん大切なパートナーですから、持ちつ持たれつの関係です。この医薬品卸の営業の方は来月のBBQにも来るんですよ。
東京都足立区竹の塚 3-13-4
東京都、埼玉県、静岡県の1都2県でヤマダ薬局7店舗を展開。
写真は左から田村さん、佐藤健太、平野さん、井口常務