クレームの内容によっては、対応への難しさから棚上げにしてしまう場合が
あります。その場合であっても、どのような理由で棚上げせざるを得ない
のか、という答えを誠実に行うべきです。
様々なクレームへの対応が場当たり的であったり、対応度合いにバラツキ
があったりしてしまうと、逆に不信感を抱かれかねません。方法としては、
各部門にとらわれないクレーム対応委員会やサービス向上委員会を発足
させ、組織的に回答する仕組みを整える必要があります。
また、寄せられたクレームに対して、誠実に適切に対応したとしても、
その結果や内容を公表しなければ、患者さんには伝わりません。
改善策を掲示板などに掲載し、患者さんにフィードバックすることは、
とても重要なことなのです。弊社コンサルが病院に訪問すると、診察の
待ち時間に掲示版を見ている患者さんがいらっしゃいます。外来の掲示
板1か所だけでなく、病棟のフリースペースなど複数にも張り出すと、
病院の誠実な姿勢が患者さんに伝えられるので、効果的です。
前段に述べたとおり、クレームをゼロにすることは不可能です。しかし、
その対応を誠実に実行していくことで、クレームの数や質に変化が起こ
ります。そして、何より病院を見る患者さんの目に変化が起こり、ロイヤ
リティが向上します。