文書管理は、どの部署がどのように行うことが望ましいですか。
2016-04-26 00:00:00
文書管理規定が作成されていない病院の場合、まず院内にある文書をすべて洗い出す必要があります。病院により様々ですが、総務課が文書管理の一括を担うケースが多いです。
管理部署は文書の表題、作成日、責任者、管理部署、保存期間、保管場所、承認・改定手順、破棄方法などを記した管理表を作成します。管理表は各部署にて記入し、原本とともに提出させ、各項目に問題がないかチェックしていきます。
管理表を作るのは大変な作業になりますが、一度が作成されれば新しい文書の追加や改定の時のみに更新すればよく、把握できない文書が院内で流用されるのを防ぐことができます。
文書管理で特に注意が必要なものは、法令等で保存期間が定められている文書(血漿分画製剤管理簿・診療録・手術記録等)です。加えて、保存場所や保存期間に比べ見落としがちなものは、破棄の方法です。誰が、いつ、どこで、どのように破棄するのか明確にして、不要な文書が院内にないようにしましょう。
また、業務手順書など定期的に改定される文書は、改定前の文書も必ず残しておいてください。なぜなら、万が一、医療訴訟などが発生した場合、過去の手順書やマニュアルが、院内で適切な医療が行われていた証拠品として扱われる可能性があるためです。
病院機能評価のケアプロセス調査では、診療内容をたどりながら用いた文書の原本を提示させたり、一元管理の方法やその証拠を問われます。万全の準備をして調査に望んでください。